空(くう)
仏教でいう「空」は、時代や学派によっていくつかの概念にまとめられますが、
しかし、その根本的な部分ではほぼ変わりません。
固定的実体もしくは「我」の無い事や、実体性を欠いている事を意味します。
般若経の空
『般若経』が説かれて初めて大乗仏教の根幹をなす教えが完成しました。
般若経の「空」は、全ての固定的観念を否定する事を主目的としています。
大品般若経では「空」を「諸法は幻の如く、焔(陽炎)の如く、水中の月の如く、虚空の如く、響の如く、ノ闥婆城(ガンダルヴァ、Gandharva(sanscrit)、帝釈天に仕える音楽神、ノ闥婆が幻術で作り出す城、蜃気楼)の如く、夢の如く、影の如く、鏡中の像の如く、化(変化)の如し」と十喩を列挙して説明しています。
さらに空を分類して、内空・外空・内外空・空空・大空・第一義空・有為空・無為空・畢竟空・無始空・散空・性空・自相空・諸法空・不可得空・無法空・有法空・無法有法空の十八空(経典によっては二十空)を挙げ詳説しています。
数学上のゼロの発見
数学の分野においては、インド人によって世界史上最初に発見された0(ゼロ)を表します。
このゼロという概念によって、十進法が可能となり、負数(マイナス)の概念も確立し、それがアラビアを通じて近代のヨーロッパに伝えられ、近代数学が誕生し、現代の自然科学や技術その他も開発・進展しました。

